頬の脂肪吸引は、体の脂肪吸引とは異なる細い吸引管で脂肪を吸い出します。また真空ポンプは使わず、注射器に吸引管を付け、注射器の内筒を指で引き適度な引圧にて耳たぶの裏から吸引します。私の術式は耳たぶの裏に注射針にて穴を開け、極細の吸引管をその針穴から差込、吸引します。メスを使うことはありません。手術後は専用のバンテージを頬に当て、圧迫を続けます。 顔の脂肪吸引は、頬が体と違って脂肪層が薄く、たくさんの脂肪が取れるわけではなく、その効果は残った脂肪の拘縮による、引き締まりで得られる要素が大きいものです。 そのためにも最低でも1ヵ月は家にいる時はバンテージで頬を圧迫するリハビリを続けたが良いでしょう。
全周法での脂肪吸引を、お奨めします。
上腕の脂肪層は太腿などから比べれば薄く、限られた範囲の吸引では変わり映えしないからです。
腕を水平に上げた時に垂れる「振袖」部分の吸引を薦める医師もいますが、あれは筋肉も含めた軟部組織が垂れているだけです。特に「振袖」の前面は解剖学上の横断面で脂肪層はかなり薄いものです(h15年の美容外科学会の発表の際に指摘しました)。
なお
一般の美容外科では腕を水平に上げた状態を術前術後写真として使いますが、患者さんの気にしているのは、腕を降ろした時、特に横から見て、太く見える事ですから、術前術後写真も、降ろした写真で比較するのが大切です。
全腹の脂肪吸引をお奨めします。
これは「前」腹ではありません。上・下腹部のが一般の腹部を意味する訳ですが、女性の場合ウエストのくびれを作らないといけませんから、背中側まで回り込んだ吸引が必要です。これを合わせて「全腹」の脂肪吸引と呼んでいます。
また腹部は腹筋が緩んで内臓ごと前方に出ている事が多いですから、ご自身が思っているより脂肪がついてないケースが多々あります。診察時によく診せて下さい。
なおこの症例に関しては内科肥満外来にも通院して頂いております(しかし内科的治療だけでは、ここまで変わりません)。
これも全周法をお奨めします。 この場合、お尻の下方(臀部移行部)も含めて行わなければなりません。横から見たときの一連のシルエットの流れがあるからです。 また太腿と合わせて膝周囲も同時に吸引を行う必要があると思えます。関節〜関節(股関節〜膝関節)までを仕上げたほうが見た目に美しいのです。 大腿は脂肪吸引の中で一番脂肪の量が多く、全周法が変わり映えも一番大きいところです。